あはひの森

浅井のりこ（著/文 他）

四六判 　160ページ　並製
定価　1,650円 (消費税 150円)
ISBN978-4-86385-565-6　C0092
在庫あり

書店発売日　2023年04月04日
登録日　2023年04月03日

紹介

生後まもなく逝きし子へ

幸せのただなかにいるときほど、人は不吉な予感に捉われてしまうものなのかもしれない。浅井のりこさんにはとりわけその思いがつよかった。
現実となってしまった哀しみを乗りこえて今を生きる女（ひと）の歌々。
そこにはこまやかな夫婦愛と、歌に向かうひたむきな心という支えがあった。────今野寿美


悲しみは現在完了進行形すがたを変へて今のかなしみ
子育ての苦楽の章は落丁し未完の本のタイトルも無し
若き日の父の作りし歌と逢ふ娘の知らぬ父がほうと息せり　　
生まれ来しいのちの意味を問ひながらあの日もけふもあしたも生きる
名を呼べば「我在」と答ふ寝入るまへふたりのあそび　息してますか
（今野寿美選 ）

著者プロフィール

浅井のりこ（アサイノリコ）

1948 年浜松市生まれ
静岡女子大学文学部国文科卒（現　静岡県立大学）
2006 年より短歌を始める
2010 年「りとむ」入会
「中部日本歌人会」会員
「日本歌人クラブ」会員

上記内容は本書刊行時のものです。