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加藤治郎アンソロジー1

加藤治郎(著/文 他)

発売: 書肆侃侃房

四六変型判  364ページ 
価格 2,530円 (消費税 230円)
ISBN978-4-86385-699-8 C0092
在庫あり

書店発売日 2025年10月31日
登録日 2025年10月01日

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紹介

ひとしきりノルウェーの樹の香りあれベッドに足を垂れて ぼくたち

『加藤治郎アンソロジー』シリーズの第一弾! 未来への3歌集『サニー・サイド・アップ』『マイ・ロマンサー』『ハレアカラ』が1冊に。

『サニー・サイド・アップ』の出版は一九八七年。(中略)短歌という伝統詩が生まれ変わってゆく、その最初の動きを感じさせる象徴的な一冊だった(穂村弘 解説より)。

加藤治郎の第一歌集『サニー・サイド・アップ』、第二歌集『マイ・ロマンサー』、第三歌集『ハレアカラ』に加え、岡井隆、春日井建、井辻朱美、荻原裕幸の書評を再録。解説は、穂村弘が書き下ろし。山本浩貴(いぬのせなか座)は、制作ノートを綴る。


【自選5首】
ほそき腕闇に沈んでゆっくりと「月光」の譜面を引きあげてくる
荷車に春のたまねぎ弾みつつ アメリカを見たいって感じの目だね
たぶんゆめのレプリカだから水滴のいっぱいついた刺草(いらくさ)を抱く
にぎやかに釜飯の鶏ゑゑゑゑゑゑゑゑゑひどい戦争だった
外苑の雪に埋(う)もれた猫の目のうすあおければまた歩きだす

目次

『サニー・サイド・アップ』1987
『マイ・ロマンサー』1991
『ハレアカラ』1994
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批評再録
岡井隆 『サニー・サイド・アップ/マイ・ロマンサー 加藤治郎歌集(2in1シリーズ)』解説
春日井建 口語のかおる部屋のサニー・サイド・アップ 
井辻朱美 誠実なハードボイルドー外界に対する清潔なセンサーという主体
荻原裕幸 この世はすべて短歌である 加藤治郎『マイ・ロマンサー』
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穂村弘 解説 加藤治郎の登場の頃
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山本浩貴(いぬのせなか座)「加藤治郎アンソロジー」制作ノート―詩型融合、レイアウト、そして芸術諸ジャンルに向けた「詩歌」の「救出」へ

著者プロフィール

加藤治郎(カトウ ジロウ)
1959年、名古屋市に生まれる。1983 年、未来短歌会に入会、岡井隆に師事する。1986 年「スモール・トーク」にて第29回短歌研究新人賞。1988 年『サニー・サイド・アップ』にて第32 回現代歌人協会賞。1999 年『昏睡のパラダイス』にて第4 回寺山修司短歌賞。2024年、愛知県芸術文化選奨文化賞を受賞。毎日歌壇選者。未来短歌会選者。
歌集に『ニュー・エクリプス』『環状線のモンスター』『雨の日の回顧展』『しんきろう』『Confusion』『海辺のローラーコースター』など。歌書に『TKO』『ゆめのレプリカ』『短歌レトリック入門』『うたびとの日々』『岡井隆と現代短歌』など。
X:@jiro57。

上記内容は本書刊行時のものです。

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