ひとすじの光
戦火を逃れて
髙山 八郎(著)
四六判 186ページ 上製
定価 1,000円 (消費税 91円)
ISBN978-4-86656-147-9 C0093
在庫あり
書店発売日 2023年06月21日 登録日 2023年05月25日
解説
父を亡くし母・妹と立石村へと疎開した稔。慣れない田舎生活と学校でのいじめに苦しむ中で起った大刀洗空襲。米軍の誤爆により31名の児童の命が奪われた「頓田の森」の悲劇で6名の友を失った著者が綴る1人の少年の成長物語
紹介
昭和19年、国民学校4年生の稔は、父を亡くし、母・妹と福岡市から立石村へと疎開する。慣れない田舎の生活と学校でのいじめに苦しむなか、やがて起こる大刀洗空襲……。昭和20年3月27日、アメリカ軍の誤爆により朝倉郡立石村立石国民学校に通う児童31名の命が奪われた「頓田の森」の悲劇。この時に6名の友を失い戦火を逃れた著者が綴る、1人の少年の成長物語。
目次
父/母の里/立石国民学校/運命の日/分教場/民主主義
版元から一言
戦後から80年近くを経て戦争の語り部も少なくなった現代、当時を知る貴重な存在でもある著者は、福岡県大刀洗村で起きた「頓田の森」の悲劇をさまざまな形で伝えてきました。本書では、戦争の悲惨さは勿論ですが、それだけではなく、当時の生活や風習、軍国主義から民主主義へと変わる学校の様子などが克明に描かれています。貧しく苦しいながらも子どもたちは楽しみを見つけ、いきいきと毎日を送っていました。悲しみも喜びもすべて受け止め、日々成長していく姿が爽やかに描かれた1冊です。
著者プロフィール
髙山 八郎(タカヤマ ハチロウ)
1934(昭和9)年,福岡県朝倉市三奈木に生まれる。1958年,福岡学芸大学卒業。朝倉郡の小学校教師を勤める1995年3月,『夢奪われし子ら』(海鳥社刊)。1995年11月,福岡市民芸術祭小説戯曲部門佳作受賞。1997年11月,福岡市民芸術祭随筆部門西日本新聞社賞受賞。1998年3月,「証言大刀洗飛行場」(三輪町刊)。2004年3月,『炎を超えて』(海鳥社刊)。2005年3月,「大刀洗飛行場跡を訪ねて」共著VHS(三輪町刊)。2011年9月,「朝倉のあゆみ」共著(鶴陽会刊,朝倉市、朝倉郡の小中学校へ2000部を寄贈) 上記内容は本書刊行時のものです。ご注文はこちらから 質問する
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