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出産・育児ママのトリセツ
「子どもができて妻が別人になりました」というあなたへ

趣味・実用

山本 ユキコ(著) / 高倉 美恵(イラスト)

発売: 忘羊社

四六判  160ページ 並製
定価 1,540円 (消費税 140円)
ISBN978-4-907902-13-1 C2077
在庫あり

奥付の初版発行年月 2016年03月
書店発売日 2016年02月10日
登録日 2016年03月17日

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解説

あなたの妻はなぜイライラしているのか?
つわり・休職・出産を経て、毎日の家事・オムツ替え・夜泣き、
義母との葛藤・ダンナの世話まで、休む間もなく
孤独に働き続けるママとパパのすれ違い=産後クライシスを、
2000組以上の指導実績を持つ著者が、
産前産後の〈夫婦あるある〉満載
でつづった真のイクメン入門!

紹介

ママの気もちを知ろう! できるパパになろう! つわり・休職・出産を経て、日々の家事・オムツ替え・夜泣き・義母との葛藤・ダンナの世話・・・。ボロボロになりながら、休む間もなく孤独に働き続けるママとパパのすれ違い=産後クライシスを、2000組以上の親子の指導実績をもつ著者が、〈産前・産後あるある〉満載でつづった真のイクメン入門。あなたの妻が、なぜいつもイライラしているのかがこの1冊でわかります!

目次

第1幕 ブチギレ妊婦が行く。〜妊娠初期編
第2幕 妻の怒りのそのワケは…〜妊娠後期編
第3幕 陣痛なう。〜出産前後編
第4幕 ズタボロ。〜産褥期編
第5幕 極限との闘い。〜生後3ヵ月編
第6幕 イライラは続くよいつまでも。〜生後半年編
第7幕 どうなるオレたち?〜もうすぐ1歳編

前書きなど

〜「子どもができて妻が別人になりました」というあなたへ〜
産前産後のママに向き合う夫のための“トリセツ”


●キーパーソンは「パパ」●
 この本は、産前産後のママのイライラにさらされる夫のための、「ママのトリセツ(取扱説明書)」です。ママのイライラを防ぐためには、まず、その原因を知りましょう。
 子育ては、夫婦が「チーム」として行う仕事です。特に最初の1~3年は365日いつでもオンタイムの大プロジェクトです。決して、母親ひとりでできるものではありません。もちろん、実家や地域の人の力を借りられればいいのですが、実際はそう簡単にはいきません。いまの時代の子育ては、夫婦が「チーム」で行うのが基本です。
 しかし、男と女では子育てに対する考え方も違えば、仕事への姿勢も異なります。対等なチームメイトとして協力すべきふたりが、子育てについて最初からまったく違う考え方をしていると、だんだんコミュニケーションがとりづらくなり、そのうち全面戦争(!)に突入することになります。
 もしすでにあなたの妻が出産を終えて、ひとりで子育てに奮闘しているならば、自分のオフタイムはゼロ、母親という役割でい続けることの「緊張」、社会と切り離された「孤独」、そしてやるべきことがひとつも思った通りに進まない「いらだち」が、ボディーブローのように彼女の心身を蝕んでいます。
 こうしたダメージは、1発2発ならなんともありませんが、じわじわと蓄積し、「自分には味方がいない」という思いが加わると、加速度的に心身が疲弊するのです。厄介なことに、一度限界を超えて爆発してしまうと、軽いストレスにも耐えられなくなり、ささいなことでも爆発する危険な精神状態に陥ります。
 まずは、子育ての「チームメイト」であるあなた=パパが、妻の味方でいましょう。そして、彼女にわかるように、あなたが味方であるということを伝えてください。それだけで、彼女の精神的なダメージは驚くほど軽減します。
 私はこれまで、子育ての心理学講師として2000人以上の親子と出会ってきました。小さな赤ちゃんを抱えて苦労しているママたちを見ていると、夫との出産前後のバトルとクライシス(危機)は、程度の差はあれ、誰にでも起こるものだということに気がつきました。
 さらに、妻が夫にイラッとするツボ、ママたちの陥りやすいマイナス思考には、一定のパターン(法則)があり、子育てが順調な夫婦は、夫がそれなりにケアしているという共通点があることもわかってきました。
 詳しくは本編で述べますが、一番のキーパーソンは夫です。夫が「子育てチームのエース」、すなわち「パパ」へと自らの役割を変えてきちんと活躍している夫婦は、危機を上手に乗り切ることができています。つまりこの時期の「夫」から「パパ」への変身こそが、子育てを幸せにする鍵なのです。

●役に立たなかった“知識”●
 私は、かつて心理学の博士号を取り、赤ちゃんの教育や学習時の脳の働きについての研究に携わってきました。育児についても、それなりに頭では理解しているつもりでした。
 でも、1人目の赤ちゃんが産まれたとき、そんなキャリアは、まったく役に立ちませんでした。仕事もうまくいかず、研究職のキャリアも断たれそうになり、精神的にもどん底でした。
 同じころ実父が死去し、母の持病も悪化。そして、いまから子どもを保育園に送って仕事に行こうというタイミングで、今度は母が救急車で病院に運ばれたとの知らせ。仕事と赤ちゃんのお世話でいっぱいいっぱいなのに、さらなる負荷がかかってしまった私は完全にオーバーヒート。その場に座り込み、赤ちゃんとふたりで大泣きしました。疲労は最高潮に達し、夫に対しては黙り込んでいるか、あるいは小さなことで日々当たり散らす毎日。正直、あの頃のことは思い出したくありません。
 それから9年が経ちました。いまは研究職もやめ、子育てに関する心理学の講座を主催しています。大変だった当時の自分の実体験や失敗談をまじえながら、本当に役に立った心理学の知恵やノウハウを、ママやパパたちにわかりやすく伝えるような活動を続けています。気がつけば、ひとりでさばききれないほどの講師依頼を受けるようになりました。
 学生のころからやっていた合気道も再開し、子どものことだけではなく、自分のことにも目が向くようになると、子どものふとした瞬間の愛らしさといった、日々の幸せも実感できるようになってきました。
 そして、上の子から7歳の年の差で、2人目の赤ちゃんを授かりました。やっぱり苦労は絶えませんが、以前よりもかなり楽に赤ちゃんのお世話をしている自分に気づきます。

●「幸せな子育て」への処方箋●
 気持ちが通じあっていたはずの妻が、妊娠したとたん別人のようになってしまい、突然始まった夫婦の「すれ違い」に戸惑うパパ。妊娠出産、子育てに関心が低く、非協力的な夫の言動に怒りを募らせるママ。そんな、妊娠・出産期のクライシスを、幸せな家族へと変わるチャンスにするための「処方箋」として、本書を執筆しました。
 本文の左ページは、初めての出産に挑むママもしくはパパからのツイートと、そのツイートへの“ツッコミ”を通じて、「ありがちな夫婦のすれ違い」を解説しています。右のページは、パパに読んでほしい“ママのトリセツ”コーナー。すれ違いの解決のヒントを示しています。さらに、パパもしくは夫婦で読んでほしいコラムも随所に加えています。
 この本を手にとってくれたパパとママ。産前産後の一番大変な時期さえ乗り切れば、いままで以上の幸せが待っています。家族がもっと幸せになれるかどうかは、いまのふたりの毎日にかかっているのです。せっかくかわいい赤ちゃんが来てくれたのだから、夫婦の間でストレスをぶつけあい、疲弊する日々ではなく、幸せな子育ての時間をふたりで共有しましょう。
(まえがき)

著者プロフィール

山本 ユキコ(ヤマモト ユキコ)
北九州大学文学部人間関係学科卒、九州大学人間環境学研究科修士課程、博士課程修了。学術振興会特別研究員・岡崎国立生理学研究所心理生理学部門研究員、科学技術振興機構脳科学と教育研究員、九州大学ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー研究員を歴任。その後、自身の子育てに困った経験と心理学の知識を合わせて、子育て支援の活動をはじめ、〈子育てフィロソフィー〉講座を主催、約2000人以上の親子の指導をする。
「子育てはチームでするものである」という趣旨のもと、母親ひとりで子育てをすることからくる育児の諸問題の解消を目指し、活動を続けている。また、少人数チームでの子育てを根本的に変えるための活動として、地縁と血縁の代わりになる、新しい子育てチームを企業が提供する仕組みを提唱。「子育ては会社でシェアしよう」を合言葉に、啓蒙と普及活動に努めている。
シャーロックホームズとドラマ『相棒』が大好き。合気道歴25年(三段)。「からだ美人になる子づれOK合気道」代表
高倉 美恵(タカクラ ミエ)

上記内容は本書刊行時のものです。

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