言葉をたいせつにする
からだことばと差別
新谷 恭明(著/文 他)
A5判
価格 660円 (消費税 60円)
ISBN978-4-910785-28-8 C0337
在庫あり
書店発売日 2025年10月10日 登録日 2025年10月02日
解説
本来の意味を捻じ曲げられ差別語の汚名を着せられた「からだことば」をはじめとする言葉刈りじみた傾向を憂い、改めて差別表現について一石を投じる一冊。
紹介
言葉は文化である。その社会の文化である。一方、人権や差別という概念は私たちの社会においては比較的新しい概念であって、言語や文化はそうした概念の成立よりはるかに長い時間を内包している。そうしたズレの過程で言葉や文化が粗雑に扱われているのではないか。本来の意味を捻じ曲げられ差別語の汚名を着せられた「からだことば」をはじめとする言葉刈りじみた傾向を憂い、改めて差別表現について一石を投じる一冊。
目次
一 言葉と伝統
二 差別について
三 「バカチョン」について
四 「手短」について
五 石原・小森論争
六 目の不自由な人の押す判
七 不愉快なドラマ
八 片手落ち
九 侮蔑の含意
十 時代は超えられない
十一 からだことば
十二 「妻」とか「夫」とか
十三 「しょうがいしゃ」と「ごしゅじん」
十四 語源と差別
十五 君の瞳に乾杯!
前書きなど
はじめに
公益社団法人福岡県人権研究所のニューズレター『りべらしおん』を紙と労力の節約ということでメルマガ形式にするようにしたのは、僕が理事長だったときのことである。で、二〇二四年に理事長を辞めることにした。辞めるというのは正確ではない。再任はしないということだ。そうしたらけっこうヒマになるだろう、と再任しないことを決めたときは思った。それでいままで引っかかっていた日本語の大切さについて感じていたことを呟くようにメルマガ『りべらしおん』に「言葉を大切にする」と題して投稿してみることにした。回数は二十七回に及んだが、ある人が呑んだ勢いで、「あれは、小冊子にして討論の素材にしたらいい」と助言してくれた。
言葉は文化である。その社会の文化である。そして、それぞれの文化の伝統は尊重すべきだと思うし、文化は時代の変化にともなって変わっていくものでもある。人権や差別という概念は私たちの社会においては比較的新しい概念であって、言語や文化はそうした概念の成立よりはるかに長い時間を内包している。そのあたりの兼ね合いは杓子定規に定義づけるのではなく、常に考えつづけることが大切なのではないか。
本冊子をまとめるに際し、『りべらしおん』第75号~第112号に不連続に掲載した文章を大幅に加筆修正した。
二〇二五年九月 著者
版元から一言
言葉は文化である。その社会の文化である。一方、人権や差別という概念は私たちの社会においては比較的新しい概念であって、言語や文化はそうした概念の成立よりはるかに長い時間を内包している。そうしたズレの過程で言葉や文化が粗雑に扱われているのではないか。本来の意味を捻じ曲げられ差別語の汚名を着せられた「からだことば」をはじめとする言葉刈りじみた傾向を憂い、改めて差別表現について一石を投じる一冊。
著者プロフィール
新谷 恭明(シンヤ ヤスアキ)
教育学者。公益社団法人福岡県人権研究所顧問。九州大学名誉教授。関連リンク
https://books-f-jinken.raku-uru.jp/
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