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〔中国文化大革命論文集〕  血と涙の大地の記憶
―「文革地獄」の真実を求める長い旅にて―〔附録〕毛沢東独裁下、史上未曾有の飢餓地獄の記録(1959~1961年)裴毅然著

王友琴(著/文 他) / 小林一美(編集) / 佐竹保子(翻訳) / 土屋紀義(翻訳) / 多田狷介(翻訳)

発売: 集広舎

A5判  576ページ 上製
価格 6,490円 (消費税 590円)
ISBN978-4-86735-044-7 C1022
在庫あり

書店発売日 2023年03月15日
登録日 2023年02月13日

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書評情報

週刊読書人  
週刊エコノミスト  

紹介

膨大な血と涙が流れた大地の記憶を発掘!
加害者も被害者も、沈黙し続けてきた中国で
 受難者の足跡を、生涯をかけて尋ね歩く
 孤高の歴史家の調査記録とその分析。
 王友琴・文革三部作の完結編!

目次

自己紹介 私はなぜ文革受難者を調査し記録しているのか 王友琴
序文 記念碑が声を殺して哭いている 劉燕子
第1篇 恐怖の「紅い八月」 (土屋紀義訳)
第2篇 生徒が先生を殴った革命:1966 (佐竹保子訳)
第3篇 日記を壊した革命 (佐竹保子訳)
第4篇 清華大学附属中高校の闘争モデル (佐竹保子訳)
第5篇 文革「闘争会」に関する調査と考察 (小林一美訳)
第6篇 受難者の側から 〝反右派闘争〟と〝文革〟との関連性を考える(小林一美訳) 
第7篇 文革における『羅生門』的現象(土屋紀義訳)
第8篇 文革反省の一視角 (小林一美訳)
第9篇 張春橋の亡霊が漂っている (小林一美訳)
第10篇 宗教信仰を持つ人々の受難記 (佐竹保子訳) 
附録 毛沢東独裁下、史上未曾有の飢餓地獄の記録(1959~1961年) 裴毅然著『赤難史證(第八章「進入天童」)(小林一美、多田狷介 共訳)

前書きなど

長きにわたり、教育従事者への迫害と殺戮が、文革の記録や叙述の枠組から排除されてきた。暴行と受難者の名はともに忘れさられ、歴史の教訓をくみ取ることなど話にもならない。一九九三年、私は現北京師範大学附属実験中高の宿舎の前で写真を撮り、宿舎に住む四名の高校三年生と話をした。一九六六年八月五日、卞仲耘副校長はこの宿舎の入口の階段で殴り殺された。私がなぜここに来たかを語りだすと、彼らは言った。「本当に? ここで殺された副校長がいるのですか? 私たちは何も知らない」。(本文第2篇より)

著者プロフィール

王友琴(オウ ユウキン)
1952年生まれ。女性。北京師範大学附属女子中学に飛び級で入学(13歳)、この年に文革が始まる。中学在学中、1966年夏、紅衛兵運動に遭う。両親の出身階級が教師だったため身分が悪いと迫害された。まだ17歳にもならないのに14歳の妹と共に雲南省に下放され、6年間、貧苦の中でゴムの木を植えさせられた。後、北京大学中文系に合格、社会科学院で博士号取得の後、アメリカにわたり、スタンフォード大学、シカゴ大学で教鞭をとり、文革の実態調査と歴史研究を続ける。
【著書】①《校园随笔》、随筆集、北京、北京出版社、1988年。②《鲁迅和中国现代文化震动》、博士論文、簡体字本、長沙、湖南教育出版社、1989年。繁体字本、台北、水牛出版社、1991年。③《文革受难者:关于迫害、监禁和杀戮的寻访实录》、香港、開放出版社、2004年。
【論文】《1966学生打老师的革命》,刊载于《二十一世纪》杂志,香港中文大学,1995。《恐怖的红八月》,刊载于《炎黄春秋》杂志2010年第十期,北京。《文革“斗争会”》(上)(下),刊载于《领导者》双月刊,2013年第五和第六期,北京/香港。《摧毁日记的革命》,刊载于《领导者》双月刊,2015年第五期,北京/香港。《毛澤東時代政治受難總論》(上)(中)(下),刊载于《傳記文學》,傳記文學出版社,2020年1~3月。
【共編著】『中国文化大革命「受難者伝」と「文革大年表」』(集広舎、2017年)、『文革受難死者850人の記録』(集広舎、2019年)、他英文論文を含め10数編を発表。他にインタビュー記事、雑感等々、多数がある。
小林一美(コバヤシ カズミ)
佐竹保子(サタケ ヤスコ)
土屋紀義(ツチヤ ノリヨシ)
多田狷介(タダ ケンスケ)

上記内容は本書刊行時のものです。

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