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よもやま邪馬台国 邪馬台国からはじめる教養としての古代史入門

歴史・地理

豊田 滋通(著/文 他)

発売: 梓書院

四六判  並製
定価 1,980円 (消費税 180円)
ISBN978-4-87035-770-9 C0021
在庫あり

書店発売日 2023年06月20日
登録日 2023年05月19日

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書評情報

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紹介

本居宣長、新井白石らから三〇〇年以上続く邪馬台国論争の魔力とは──?

古代日本史において、いまだ謎多き「邪馬台国」。それがあったとされる場所については畿内(近畿)説と九州説を中心に数十箇所以上もの比定地があり、百家争鳴の観がある。しかし、どの候補地も「決定打」となる物証を欠き、そのことがまた論争をエスカレートさせ今日まで古代史ファンを熱くさせている。
本書は、特定の説に偏るのは避け、何につけても「諸説あり」の邪馬台国ワールドを、ありのままに楽しんでいただくことを念頭に取材・執筆された一冊。本文中には、さまざまな説を唱える学者や在野の研究者らが登場する他、邪馬台国をめぐる「よもやま話」というタイトルの通り、取り扱う時代の幅も少し広げ、どこまでが史実か判別し難い伝承や地元に残る伝説なども取り上げる。

卑弥呼探訪の旅を通じて見えてくる、古代日本の実像。
古代史がわかれば歴史はもっと面白い!

目次

書籍版発行に当たって
プロローグ

第1章 巫女王の墓
(1)二つの「倭」/(2)伊都国へ/(3)王墓の発見/(4)マンホールのふた/(5)ケンカ大六/(6)破砕された鏡/(7)ピアスをした女王/(8)日の巫女/(9)伝説の大鏡/(10)アマテラス?/(11)卑弥呼の墓か/解説コラム

第2章 「卑弥呼の墓」に行く
(12)著墓に行く/(13)三輪山の神の妻/(14)「古墳幕開け」事件/(15)陵墓の「壁」/(16)著墓の「ご先祖」/(17)著墓のお隣さん/(18)倭国乱れ、卑弥呼立つ/(19)「以死」のミステリー/(20)台与の登場/(21)山門のカササギ/(22)土蜘蛛の墓/(23)「女王山」の城/(24)私の好きな卑弥呼/(25)殉葬者百余人/(26)高良山と磐井/(27)「墓参り」ツアー/解説コラム

第3章 「卑弥呼」に会いに行く
(28)卑弥呼と出会う/(29)女王の館/(30)巴形銅器/(31)特大の博多人形/(32)「ご当地」卑弥呼/(33)筑後七国の火祭り/(34)「敵国」の火巫女/(35)美人すぎる?卑弥呼/(36)島原の子守唄/(37)サユリストの幻想/(38)鬼道で惑わす/(39)嫉妬する卑弥呼/解説コラム

第4章 青銅器の鋳型
(40)倭人の「好物」/(41)定説を揺るがす鋳型/(42)「王墓級」の遺跡/(43)35年後の報告書/(44)奴国の青銅器工場/(45)芦屋釜と銅鏡/(46)銅戈を再現鋳造/(47)古代の匠の技/(48)「コピー文化」の起源?/(49)最古の重りの「重さ」/解説コラム

第5章 卑弥呼の鏡
(50)鏡の中の神仙世界/(51)一貴山村の銚子塚/(52)鍍金された鏡/(53)鉄路が走る古墳/(54)多すぎた?鏡/(55)中国から来た「黒船」/(56)果てなき製作地論争/(57)国産か、舶来か/(58)「鏡の顔」が見えた/(59)女王が持つ鏡/(60)伝説の鉄鏡/(61)まぼろしの古墳/(62)久津媛の伝承/解説コラム

第6章 北ツ海のクニグニ
(63)メモリアルイヤー/(64)紀年銘鏡の出土地/(65)あり得ない?鏡/(66)「王家の丘」は採石場/(67)「王墓」の登場/(68)「神の御財」の郷/(69)初代「出雲王」の墓/(70)墓の上の祭祀/(71)日本海を望む国邑/(72)千年のタイムカプセル/(73)「海村」の匠たち/(74)海を見ていた王/(75)女性王族の系譜/(76)浦嶋子の伝説/解説コラム

第7章 金印の島へ
(77)金印・銀印・封泥/(78)見果てぬ「金印」/(79)小さな巨人/(80)金印「再現」/(81)金印ツーショット/(82)金印のお値段/(83)異説・珍説・奇説/(84)不思議の島のイソラ/(85)大正の大発掘/(86)志賀島の考古学/(87)八乙女と八人の射手/(88)海人族の末裔/(89)荒雄をしのぶ歌/解説コラム

第8章 交流する海人
(90)南北に市糴す/(91)「津の島」は銅矛の島/(92)「ハブの港」の異邦人/(93)一支国人の「叫び」/(94)鉄が来た道/(95)周さんとネコ/(96)王墓を守った絵図/(97)末盧人のヒスイ愛/(98)海人のムラ//(99)入れ墨男と人面犬/(100)硯を使う楽浪人/(101)「鏡の国」のツートップ/解説コラム

第9章 ツクシとヤマト
(102)奴国のメインストリート/(103)わが家は「かまど付き」/(104)不弥国はどっち?/(105)筑紫のネットワーク/(106)「吉野ケ里」は残った/(107)モデルは中国の城郭?/(108)吉野ケ里人と大友人/(109)帝王のムラサキ/(110)吉備津彦の「鬼退治」/(111)いずみの高殿/(112)「王宮」の伝承地/(113)人麻呂さんの貢献/(114)鳥装のシャーマン/(115)再び「二つの倭」/解説コラム

エピローグ 「邪馬台国ワールド」への旅

前書きなど

私は常々、邪馬台国探索の旅は、難攻不落の未踏峰を目指す登山のようだと考えてきました。≪中略≫歴史学と考古学の専門家や在野の研究者たちが色んなルートから登攀を試みてきたのですが、まだ誰も成功した者はいません。≪中略≫プロとアマ、官と民の壁や領域を超え、色んな経歴や立場の違う人達が、独自の蓄積と創意工夫で古代史最大の謎に切り込んで行く──。それが、邪馬台国探求の最大の醍醐味とも言えるでしょう。
(「書籍版発刊に当たって」より)

著者プロフィール

豊田 滋通(トヨタ シゲミチ)
1953年、福岡市生まれ。九州大学文学部卒業。
1975年、九州のブロック紙・西日本新聞社(本社・福岡市)に入社。本社、東京支社などで主に行政・政治分野を担当。編集企画委員長、東京支社編集長、論説委員長、監査役などを歴任。
2018年から雑誌「季刊邪馬台国」を発行する福岡市の出版社・(株)梓書院のエグゼクティブアドバイザー/ライター。
福岡市博物館協議会委員、日本メディア学会(旧・日本マス・コミュニケーション学会)会員。

上記内容は本書刊行時のものです。

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