版元ドットコム加盟社のうち九州を拠点とする出版社が書誌情報、日々のあれこれなど、共同で運営・発信します
書評あり

 心理探偵・夷戸シリーズ

弔い月の下にて

文芸

倉野憲比古(著)

発売: 行舟文化

B6判  378ページ 並製
定価 1,760円 (消費税 160円)
ISBN978-4-909735-08-9 C0093
在庫あり

書店発売日 2021年12月28日
登録日 2021年11月09日

このエントリーをはてなブックマークに追加
 読書メーター  本を引用

書評情報

クロスワードキング  王様の本棚
週刊文春  ミステリーレビュー
朝日新聞  夕刊 記者推し

解説

呪われた島に、隠れ切支丹の末裔の富豪が築いた「淆亂館」。その日館に集まったのは、いずれも館の主である十年前に失踪した俳優と因縁ある面々。そして次々起こる謎めいた殺人。異端信仰と役者の業を描く傑作変格推理。

紹介

目羅博士でも真相は見抜けまい。
大乱歩が読んだら、どれだけ喜んだことだろう。
――春日武彦(精神科医)推薦!

心理学を専攻する大学院生の夷戸と彼の先輩の根津、ふたりの行きつけの喫茶店のマスターの美菜は三人で壱岐に旅行にやってきた。
根津の提案でボートを借り、かつて隠れキリシタンの島民が大量死したという曰くある島「弔月島(ちょうげつとう)」の見物に出かける三人。島にはキリシタンの末裔である富豪が築いた奇妙な館・淆亂館(ばべるかん)が残っていた。
上陸した三人は、「館の使用人」を名乗る獰猛な男たちに拉致され、館に軟禁される。そこにいたのは、有名な劇団のメンバーたちとゴシップ記者。淆亂館の主は、彼ら全員と因縁のある、十年前に失踪した「伝説の俳優」なのだと言うが……
謎の黒衣の男が跋扈し、次々と起こる謎めいた殺人。作者渾身のシリーズ第三作は、異常なロジックと奇矯なトリックが炸裂する傑作変格ミステリ!

目次

プロロオグ 渚にて
一 暗鬱なる島へ
二 淆亂館の主人
三 消失と出現と
四 因辺留濃への道行
五 宴の精神病理学的考察
六 悪夢と悪魔
七 会議は踊る、されど進まず
八 了解操作が始まる、すべてが終わる
九 宗教的な、余りに宗教的な
エピロオグ 弔い月の下にて

前書きなど

<著者のことば>
 前作『墓地裏の家』の刊行から十年が経ってしまった。しかし『弔い月の下にて』には、謎の使用人、異常心理学、宗教、怪奇趣味etc.と、私の趣味嗜好のすべてを注力したと言っても過言ではない。本作は変格探偵小説なのか? はたまた異形の本格なのか? 読者諸賢の御判断に委ねたいと思う。

版元から一言

目羅博士でも真相は見抜けまい。
大乱歩が読んだら、どれだけ喜んだことだろう。
――春日武彦(精神科医)推薦!

著者プロフィール

倉野憲比古(クラノノリヒコ)
一九七四年、福岡県大野城市生まれ。立教大学文学部卒業。公認心理師。二〇〇八年に『スノウブラインド』でデビュー。古典的探偵小説とB級ホラー映画への愛、心理学の知識が横溢する独特の作風で知られる。

関連リンク

『竹本健治・選 変格ミステリ傑作選【戦前篇】』
『竹本健治・選 変格ミステリ傑作選【戦後篇Ⅰ】』

上記内容は本書刊行時のものです。

ご注文はこちらから 質問する

1,760円
(消費税 160円)

在庫あり

送料無料

オンライン書店で買う


最寄りの書店で買う